2017年2月17日金曜日

図に乗って・・

先日、思い立って私の絵を評価して下さった日本画家のお宅へ自分の作品ファイルを持っておじゃましました。
その人は白髪の小柄で華奢な女性で、おそらく若いころは美人というか好まれる人ではなかったかと、つまり男にモテタような感じの人です。
お話していると内容から年齢も分かり、70歳を超えた位かなあと、まあ年は関係ないといいますが、じつに関係はあります。
それを決めるのは自分なのですが・・今でも綺麗な人だな~とも思いました。
「恥ずかしながら、画歴は特にありませんが、もう40年以上にわたり日本画を描いてきました・・」と言ってました。
そのような方が、あまりにもわたしの作品を高く評価しているということを感じてビックリしましたが、そんな褒め言葉を書くなど歯痒くてできません・・・この方は純粋に自己と向き合っているな~、一見強い個性は感じないが妙な魅力が伝わってくる。
昨年の暮れの美術展で初めてお会いした方で。「是非、由さんの他の作品の見せて頂きたい。わたしも数点水墨画を描いたのがあります・・」という年賀状の言葉もあってのことです。
「主人と年金暮らしで、細々と生きていますが、まだまだよりいい絵を描きたい・・」と、自分の絵も観てくださいと言われ、4~5点ほど大きな作品を見せて頂きました。(中に屏風の絵などもあり素人趣味ではない何かを感じたのです)
観た感想を聞かせてくださいとのことで、わたしはお世辞など云えないたちなので、絵を見て感じた事を伝えました。
一つの絵を指して「うまく云えないのですが、まだ描き切っていませんね」と・・・。ふつうそのように言われれば気分を害するだろが、わたしもこの人なら思ったことを正直に云ってもいいかなという感覚が立ち上がって来たのでいったのですが、、その言葉をどのように受け止めたのかまでは分かりませんが、「わたし、おおざっぱな性格でぱぱぱ~てやちゃうんです」と笑いながら言ってました・・おお、いいなこの雰囲気!若い人ならあたりまえのような言葉ですが、初老の女流画家の軽みの爽やかさを感じました。
その日は結局、ウマが有ったのか、話題はとりとめもなく繋がり、約4時間あまり楽しい時間を過ごさせていただきました。
この方の作品はおそらく一般の方が観たら、多くはきっと美しい日本画だと感じることでしょう。
「私は花が大好きで花の絵ばかり描いてます、きっと装飾的というかカタチばかりを描いているのかもしれません。でもなぜか描いていると花と一体となれる、そんな気がして趣味の延長のようですがやめられません」というようなことを語られていました。
(わたし自身は花を描いたことが無い、花を絵に描きたいとも思わない、つまりそれほどに好きではないからだろうか・・)
まあ、この出会いの場を語れば今書いている十倍くらいの言葉が必要でしょう。わたしの屁理屈につきあてもらいながらということもあってですが、兎に角。素敵な好いお友達ができたという幸せな気分でした。



ヤノマミの習作


この度、おじゃました日本画家の方から頂いた厚口の高価な麻紙
(いつか使用したいと思っていた・・)の
切れっ端2片に描いたものです。
まだ、手ごたえを掴めるまでにはいきませんが
新たな表現の可能性を感じました。

ヤノマミ・・という決定的に重要でありながら、いつも隠れている
言葉に成らない「なにものか」を表す画が描きたいと思っています。




 



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