2020年2月6日木曜日

近代絵画

絵画についての批判論は沢山あるけれど、面白く読めるような文章を書ける評論家はあまり多くはないような気もする。最近では芸術専門の人より文学者とか科学者とかが書いた文章の本が味があって面白いと思う。
小林秀雄「近代絵画」の中のセザンヌとピカソをまた読んで、前には感じたことがなかった精神的ではない肉体感覚のような、手触りを味わうことができた。
もう一人「気まぐれ美術館」というタイトルで芸術新潮に連載されていた洲之内徹という人も優れて個人主義的で面白い、特に無名に近い画家たちを発見して書いていて、近年にはいない批評家であると思った。

画家というのは絵について多くを語らないというのが通説のようだが、中にはダヴィンチの手記やゴッホのように沢山の手紙が残されています。確かにそれらを読むと何かわかったような気になりますが、しかし言葉の向こう側には作品があるわけで、それらをどのように知覚するかが私自身の問題であるという感じがします。

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